次元堂

思い込みで数学してます

私には私の宇宙、あなたにはあなたの宇宙

jigendho.hatenablog.com
「空間が常に動いている」、「私と彼は方向が異なる」と思いついたところまでは良かったのですが、その後が続きません。
私と彼の相対スピードが時空の方向になると想定して時間の遅れの問題を考えてみたのですが、どうもよくありません。

「全ての原点はビックバンです。
そこから私や彼はそれぞれの方向に進んでいます。
つまり宇宙は拡大しています。
その拡大した宇宙の一部が私であり彼です。」
と考えていました。

一体なにに引っかかっているのでしょうか?
ある日、地図を見ていました。
メルカトール図法の地図はよく目にします。
Google earthは地球儀そのものです。
ビッグバンは地球の中心(核)、現在は地表面、私が東京、彼はニューヨークです。
彼も私も現在の地表面にあると考えています。
待ってください。
衛生中継を見ていると時間は0.5秒遅れてきます。
もちろん衛生を中継しているからですが、ケーブルだって0.05秒ぐらいは遅れるのじゃないでしょうか。
私からみる彼は過去なのです。

正距方位図という地図があります。
例えば東京を中心において、各地域の正しい方角と正しい距離を図にしたものです。
東京ーニューヨーク:10,864km,
東京ーヘルシンキ:8,413km,
東京ーリオ・デ・ジャネイロ:18,593km,
ニューヨークが中心の場合は以下になります。
ニューヨークー東京:10,864km,
ニューヨークーヘルシンキ:6,628km,
ニューヨークーリオ・デ・ジャネイロ:7,768km,

距離がより長いということは、より遠くの過去ということです。
地球一周は40,000kmですから、最も長い距離は20,000kmで、最も遠くの過去です。

地図で確認してみましょう。

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地図は、CC BY-SA 4.0ライセンスで提供されたものを基に作成しています。
CC BY-SA 4.0ライセンス

四つの地図を見比べてみると、全て異なる地図になっています。
東京が中心の地図では東京が現在、リオデジャネイロが遠い過去です。
一方、リオデジャネイロが中心の地図はリオデジャネイロが現在、東京が遠い過去となります。
つまりそれぞれの都市がそれぞれ中心であり現在です。
他の都市の現在を知ることはできません。

地球カレンダというのがよくあります。「地球45億年の歴史を1年とすると」というやつです。
「地球45億年の歴史を中心からの距離とすると」というものを考えてみました。

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地球カレンダー

45億年前に地球ができたといわれています。地表は溶岩で液状だったといわれています。
42億年前のリオ・デ・ジャネイロはどうだったのでしょうか?溶岩は固まったのでしょうか?水はあったのでしょうか?生命は誕生したのでしょうか?
その2~4憶年後には後期重爆撃期という隕石が大量に落下する期間があったそうです。
24億年前のニューヨークはどうでしょうか。ヒューロニアン氷期の始まりの時期だったそうです。
この氷期の1億年前、光合成を行う生物が現れ、「大酸化イベント」と呼ばれる期間に入ります。この時鉄イオンのため緑がかっていた海は、それが取り除かれ青くなったそうです。
更に大気中の二酸化炭素が消費されそのため氷期突入したそうです。
19億年前のヘルシンキはどうでしょうか。カナダ・オンタリオ州・サドベリー市にこの時期落下した隕石孔があります。
この1憶年前に小惑星が衝突しています。南アフリカ共和国・フリーヌテイトに世界遺産フレデフォート・ドームといわれる直径190kmのクレータがあります。
18億年前には超大陸ヌーナ(コロンビア)ができ、15憶年前にはそれが分裂しました。
3~2憶年前に超大陸パンゲアが存在し、それが分裂して現在に至っています。
恐竜が絶滅する切っ掛けとなった隕石の衝突は0.6億年前、距離にすると270km、名古屋付近になります。
人類が生まれたのは0.002憶年前、距離にすると800m、もはや空港構内での出来事となります。


宇宙から少し話はそれましたが、私が見ている宇宙というのは私が見ているものであって、あなたのものとは全く異なることが何となく感じてもらえたのではないでしょうか。
次回は宇宙の形について再挑戦します。